WHY@DOLL 結成10周年を祝して、1日限りの復活ライブを開催。まさかの新曲も初披露、しかもメンバーふたりの作詞・作曲!


2019年11月24日に行なわれた「WHY@DOLLラストライブツアー~We are always here for you~」のファイナル公演から、早くも1年9か月。活動終了状態にあった二人組グループ“WHY@DOLL”(ホワイドール)が結成10周年を祝して、去る8月22日に東京・Veats Shibuyaで1日限りの復活ライブ「WHY@DOLL One night only live~思い出のページを開いて~」を開催した。


青木千春  WHY@DOLL は、10周年記念ライブをする前に活動を終了してしまったので、今度集まるときはぜひ10周年の時にしたいと決めていました。('19年の)ラストライブは本当にWHY@DOLLの集大成でした。チケットもソールドアウトで、こんなにWHY@DOLLは愛されていたんだなって実感しました。


浦谷はるな 九州、北海道、台湾やアメリカからも来てくれる人もいました。それまでにもいろんな方にライブに来ていただいたんですが、活動していた時期にはそこまで自分たちが広まっているという実感がなかったんです。最後の最後になって、こんなにたくさんの方に見に来たいと思ってもらえたんだなと感じました。(振り返ってみると、WHY@DOLLでの活動は)夢だったんじゃないかなと思います。楽しかったし。


青木 (WHY@DOLLを)やりきれたと思います。(活動休止から)もう2年が経つのかというぐらい(早い)です。思い出すと暖かい気持ちになります。いつも近くに皆さんを感じています。


浦谷 私たちがライブをしていた頃と状況は違うと思いますが、(本日のライブは)周りの方への思いやりを持ちながら、最後まで最高に楽しい時間を一緒に過ごしてもらえたらと思います。


青木 世の中が大変な状況ですが、皆さんの元気や励みになるような、そんな素敵な復活ライブができたらと思っています。



まず観客を釘付けにしたのは、5分ほどのビデオ・メッセージだった(上記コメントはそこからの抜粋)。スクリーンごしに映るふたりの姿が消えて、ついに実際のWHY@DOLLが登場する。数多くの名曲を持つWHY@DOLLだが、この日のセットリストは「いまの自分たちが歌いたい曲」を厳選したものとなった。2019年11月以来、もう体験することはできないかもしれないと思われていたパフォーマンスが今、目の前で繰り広げられている-----------ブランクを感じさせない歌とダンスは、こんな時勢の中でも、ふたりが健康に留意しながら、この再会ライブの開催に大変な情熱を注ぎ、スキルを保ち続けていたかを見事に物語った。


休止前と異なっていたのは、ファンの熱い声援がなかったこと。誰もが声の限りにコールを送りたかったに違いないはずだが、発声禁止ゆえ、手拍子や目線で愛を表現するしかない(マスクにメッセージを書き込んだファンもいたけれど)。しかし舞台上のふたりはそれを確かに受け取り、パフォーマンスの燃料とした。ちなみに、この日のライブはWHY@DOLLにとってコロナ禍での初ステージにあたる。



音楽とタイミングがぴったり合ったライティングは、WHY@DOLLが定期公演をしていた渋谷のライブハウス「Glad」(20年5月閉店)の元スタッフが監修していたという。 音響もメリハリがあり、なかでも低音がすごくよく出ていたことは特筆したい。「Dreamin' Night」のキック、スネアには喜びの声をあげたくなった。WHY@DOLLの音楽はオケ(伴奏トラック)も含めてすべてが充実しているなという快さに再び浸り、コロナ禍の前に作られた楽曲の、これからはもう二度と望めないかもしれない澄み切った明るさに切なくもなった。


このライブはまた、2019年までの曲を再演するだけにとどまらなかった。中盤で、まさかの書き下ろし「Don't turn around anymore」が披露されたのだ。作詞を青木千春と浦谷はるなが合作し、作曲は浦谷がひとりで手掛けた。編曲はWHY@DOLLサウンド・メイキングの核といってよい吉田哲人が担当している。この曲が入ったことで、ライブの現在感、特別感は格段に増した。MCでも話題に出たが、この日、初めてWHY@DOLLのライブを体験する新規ファンも会場にいた。関心を持った時にはもう活動を休止していて、今回、ようやく本物を見ることができたらしい。嬉しかっただろうと思う。素晴らしいではないか。


話はそれるが自分がディープ・パープルやザ・フーのファンになったとき、もうグループは解散していた。が、幸いなことに再結成され、わくわくしながら彼らのライブに足を運んだことを覚えている。WHY@DOLLサウンドは呼吸を続け、その良質な響きはタイムレスに新規ファンの心を捉え続けるに違いない。


この「WHY@DOLL One night only live~思い出のページを開いて~」のソフト化は現在のところ予定されていないが、Veats SHIBUYA LIVE CHANNELでアーカイブ視聴ができる(9月22日、21時15分まで)。


(取材・文 原田和典

★セットリスト 

01 曖昧MOON

02 Mr. boyfriend

03 shu-shu-star

04 マホウノカガミ

05 ベクトル

06 clover

07 Magic Motion No.5

08 ラブ・ストーリーは週末に

09 夜を泳いで

10 Dreamin' Night

11 Don't turn around anymore

12 恋なのかな?

13 Tokyo Dancing

14 ケ・セラ・セラ

15 Show Me Your Smile

16 It's all right!!

17 菫アイオライト





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